サブプライム問題がモノライン問題へ発展?
サブプライム問題の深刻化が日に日に増していますが、実はまだ問題は序章に過ぎないという説が浮上してきています。今後、サブプライムの金融不安が「モノライン」の不安へと発展すれば、さらに被害が大きくなるというのです。
モノラインとは、債券などの金融商品に対して保証を付ける機関のことで、簡単に言えば「金融商品に対する保険会社」という位置付けです。モノラインが保証している金融商品が破綻(債務不履行)した場合、モノラインが肩代わりすることになります。サブプライム債券が高い格付けを貰っていた背景には、格付け会社の金儲け主義が最大の原因ですが(格付け会社の責任ページ参照)、モノラインが保証を付けていたことも理由の一つです。
しかしサブプライムローンの貸し倒れが激増してきた為、それを保証していたモノラインの保険金支払いが増え、モノライン自体の経営が急激に悪化してきているのです。
2007年12月には、モノラインとしては中堅のACA社が10億ドルの損失計上を受け、格付け会社S&P(スタンダードプアーズ)が、シングルAからトリプルCまで一気に12段階もの格下げを発表しました。格付け会社の査定方法には大いなる問題がありますが、それを考慮しても前代未聞の大幅格下げである為、市場に動揺が走りました。
今後、モノライン大手会社から大きな損失発表があるのでは?と、市場では不安が広がっています。というのも、全モノラインが保証を付けているサブプライム債券は、推計で200兆円以上と言われており、金額が桁外れに大きいことが不安の一つです。
そしてそれ以上の不安材料は、損失が拡大すればモノライン自体が破綻する恐れもあり、そうすると保証を付けていた他の金融商品にも悪影響が出ることです。そうすると、金融市場に与えるインパクトは現在のサプブライム問題の比ではありません。
アメリカ以外の国では、サブプライムショックで株価は下がっていても、まだ実体経済にまではさほど大きな影響は出ていません。しかしモノラインが破綻すれば、アメリカ以外の国でも銀行や保険会社が経営難に陥る可能性が高まります。金融機関の経営難は、国のあらゆる産業に影響を及ぼしますので、最悪の場合「1929年の世界大恐慌の再来もある」という意見もあります。
もしモノライン不安が本格化すれば、現在はアメリカ政府が否定している公的資金の注入も現実味を帯びてくるでしょう。今後のサブプライム問題は、銀行や証券会社の決算だけでなく、モノラインの情報にもアンテナを張っておく必要がありそうです。
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