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サブプライム問題とは?

前項「サブプライムローンとは」で解説したように、サブプライムローンは「住宅価格が今後も上がり続ける」ことが前提で成り立っています。そして、本来ハイリスクであるはずの低所得者層への貸付を「債券化する事でリスク分散する」ことに成功しました※注

しかし余りにも住宅建設が過熱したことで、住宅の供給過多状態になり、2006年あたりから価格上昇にブレーキがかかり始めました。その為、より安いローンへの借り換えが不能になった人達が、サブプライムローンの利息上昇時に支払いが延滞したり、支払不能になって住宅を差し押さえられる人達が出始めました。

この現象は2007年に入ると、より顕著になり出しました。そして、住宅の差し押さえをしても価格自体が下落を始めているので、売却してもローンの支払いを補いきれない「貸し倒れ」の状態になり始めました。そうなると、世界中の金融商品に紛れ込んでいたサブプライム債券も、元本割れの状況になり、金融市場でも不安が広がり始めました。

そしてサブプライム債券の不良債券化が金融不安を呼び、ヘッジファンドや年金基金など大口投資家が、金融市場から資金を引き上げ始めます。こうして2007年8月中旬、世界的な株価暴落が起きると共に、認識されつつも放置されていた「サブプライム問題」が、世界に知れ渡りました。

こうして、実体以上に加熱していたアメリカの住宅バブルは一気に崩壊し、住宅市場では価格下落が止まらない「負のスパイラル」状態に突入しました。

住宅価格の下落(ローン担保価値の下落)
低金利のローンへの借り換えが不能に
ローンが支払えない人が増え、住宅の差し押さえが増える
住宅の供給過多になり、ますます価格が下落する

そして負のスパイラルは、残念ながら2008年度以降も拡大していく可能性が高いのです。2007年終了時点で、全米で約200万人のローン破綻者が出ていますが、2008年度もさらに増え続けることが確実だからです。

サブプライムローンは多くの場合、最初の数年間は低利息で、その後急激に利息が上がる仕組みです。今は低金利で何とか支払えているものの、1年後や2年後にはローンの利息が上がって支払不能に陥る”貸し倒れ予備軍”の人達が相当数控えているからです。

住宅価格が下落を続けており、ローン審査が一気に厳しくなった現状では、安い利息のローンへの借り換えは極めて困難になってきています。支払不能な人達は今後も増えつづけ、その為住宅価格もサブプライム債券も、負のスパイラルが続くことは確実視されています。

この負のスパイラルを何とかして打ち切らない限り、今後もサブプライム関連の損失は増え続け、アメリカ経済の立ち直りはないといえます。

※注 あくまでローン会社の立場から見たリスク分散であり、金融市場全体では何らリスクは軽減されていません。サブプライム問題が深刻化したのは、市場や経済学者などが、債券化であたかも貸し倒れリスクが軽減されたような錯覚をしていたことが一つの要因でしょう。

 


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